JUMPとは

ミッション

「JUMP アーティスト+キュレーター国際協働プログラム」は、日本の新進アーティストと若手キュレーターの国際的な活躍を支援する育成プログラムです。本プログラムでは、海外での作品制作と展示の実践を通じて、国際的な協働に関する知見と経験を蓄積します。

さらに、国内外の美術館との持続的なネットワークを構築することにより、次代を担う人材が海外で活発に活動するきっかけを創出し、国際的なアートシーンにおける日本の現代アートの振興を目指しています。

プログラム

JUMPの制作プロセスをあらわした概念図:1リサーチ、2制作、3海外美術館での展示という3つのステップを示している JUMPの制作プロセスをあらわした概念図:1リサーチ、2制作、3海外美術館での展示という3つのステップを示している

JUMPでは、育成対象のアーティストとキュレーターが海外の美術館と協働しながら、派遣先地域でのリサーチを基に作品を制作し、海外の美術館で展示します。海外での展示終了後、日本の美術館でも作品の公開を予定しています。

主催:文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、独立行政法人国立美術館

「クリエイター支援基金」は、日本の優れたクリエイター・アーティストの無限の才能を引き出し国内外での活躍を支援します。マンガ、アニメ、ゲーム、メディアアート、映画、音楽、舞台など、先端的な表現から伝統芸能までの広範な分野が対象です。文化芸術の新たな可能性を切り拓き、国内外に向けて発信するこのプロジェクトに500人超の若手クリエイターが参加し、活動をはじめています。

https://creator.ntj.jac.go.jp
クリエイター支援基金の公式サイト

育成対象者と協力美術館

JUMPでは、3つのチームがそれぞれの都市でリサーチや創作活動を進めています。

リスボン – 山口

アーティスト
青柳 菜摘
青柳 菜摘の顔写真
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キュレーター
見留 さやか
山口情報芸術センター[YCAM]キュレーター
見留 さやかの顔写真
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美術館
CAM – グルベンキアン・モダンアートセンター
CAM – グルベンキアン・モダンアートセンターの写真
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山口情報芸術センター[YCAM]
山口情報芸術センター[YCAM]の写真
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ロサンゼルス – 高知

アーティスト
キュレーター
塚本 麻莉
高知県立美術館 主任学芸員
塚本 麻莉の顔写真
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美術館
ロサンゼルス現代美術館
ロサンゼルス現代美術館の写真
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高知県立美術館
高知県立美術館の写真
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シドニー – 滋賀

アーティスト
遠藤 薫
遠藤 薫の顔写真
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キュレーター
荒井 保洋
滋賀県立美術館 主任学芸員
荒井 保洋の顔写真
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美術館
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館の写真
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滋賀県立美術館
滋賀県立美術館の写真
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チーム編成の経緯

はじめに、国立アートリサーチセンター(NCAR)が複数の海外美術館にコンタクトを取り、リスボン、ロサンゼルス、シドニーにある3館の参加が決定しました。これらの都市は、歴史や文化において日本とのつながりが深く、リサーチ型の作品制作に適した環境を備えており、各美術館も現代アートの紹介やアーティストの創作活動支援に積極的に取り組んでいます。
次に、国内の美術館に所属する若手キュレーターを対象とした公募を通じて、育成対象となるキュレーターを選定しました。その際、各キュレーターの専門分野や研究テーマ、各海外美術館の活動の特色などを考慮し、協働先の海外美術館を決定しました。
その後、各チームにおいて育成対象キュレーターが日本の新進アーティストを提案し、海外美術館のキュレーターと議論を重ねながら、育成対象となるアーティストを決定しました。

5つの取り組み

JUMPでは、参加するアーティストとキュレーターの成長を支援するとともに、プログラムを通じて蓄積された知見を現代アートの創作に携わる人々に広く共有することを目的として、次の5つの取り組みを実践しています。

01

海外での作品制作・展示

アーティストとキュレーターは、日本とは異なる環境 —展示設備の制約、オーディエンスの傾向、美術館の組織体制など— のなかで、作品制作から展示までのプロセスを実践し、国際的な活動の知見を蓄積します。また、一定期間にわたり海外の組織と協働することで、国際的な活動の糧となる持続的な関係性を構築します。

02

メンターによる実践的なアドバイス

アドバイザーの役割を担うメンターが、国際協働の実践的な助言を行います。作品の内容やコンセプトを有効に伝えるプレゼンテーションやテキストの書き方、海外組織との調整や交渉のコツなど、具体的なアドバイスで育成対象者を支援します。

03

国際的な視野の育成

リサーチを行う地域の文化や歴史、社会環境について理解を深めるため、勉強会の設定やメンターから専門的知識を学ぶ機会を設けます。さらに、海外のキュレーターとの意見交換や議論、現地の美術館や文化施設の訪問を通じて、国際的な視野を広げます。

04

プロセスと知見の発信

作品制作の過程や国際協働の経験を共有するトークイベントを開催し、対話と交流の場を創出します。また、ウェブサイトやSNSで活動の様子や海外での実践に役立つ情報を発信し、グローバルな活躍を目指すコミュニティの活性化を図ります。

05

記録集の制作

JUMPの活動と国際協働のノウハウをまとめた記録集を制作します。アーティストとキュレーターの創作に加え、コーディネーションや広報など、周縁の活動も記録することで、現代アートに携わり、海外での活動を志向する人々に有益な情報を共有します。

タイトル&ロゴ

JUMPのロゴデザイン

ロゴデザイン:阿部航太

プログラム名の「JUMP」には、参加するアーティストとキュレーターが境界や文化的差異をしなやかに飛び越え、グローバルに繋がりを築きながら羽ばたいてほしいという願いを込めました。 弾力性を備えたフォルムをもつ「JUMP」のロゴは、あらゆる境界をしなやかに、そしてかろやかに飛び越える様子を表現しています。