国際協働のヒント

美術館のサステナビリティ

2025.11.07

近年、美術館でもサステナビリティに配慮した取り組みが広がりつつあります。展覧会のチラシやフロアマップを紙で印刷せず、オンラインやデジタル配信に切り替える、仮設壁などの展示資材を再利用する、といった工夫がその一例です。また、展覧会の会期を長く設定し、設営や撤収の頻度を減らすことで、作業や廃棄物処理にともなう電力消費量や二酸化炭素の排出量を抑える美術館もあります。

海外の美術館と協働する際には、こうした現地の方針や取り組みを理解することが重要となる場合があります。たとえば、展示壁や展示ケースなどを再利用する場合には、作品プランや設営方法に工夫が求められたり、展覧会の作品リストや解説などを印刷しない場合には、広報や作品解説をデジタル前提で検討する必要が生じたりします。

サステナビリティの基準や実践方法は組織によって異なります。協働する美術館の方針を尊重しながら、作品や展示プランを計画することが重要です。

Point!

美術館のサステナビリティ方針が展示プランに影響することもある。